ふたりだけの特別な絆


「あの、私は…後でシチューをいただきますので、悠哉さん…先に食べて下さい…。」


「えっ?」


「すみません。まだ…あまりお腹が空いてないので。し、失礼します。」


「おい、陽菜!?」


戸惑いの声を零す悠哉さんの横をサッと通り、私は階段を一気に駆け上がる。


自分の部屋に入ると、電気も点けないまま、月明かりが照らすベッド脇に、ペタン…と座り込んだ。


どうしてだろう…?


悠哉さんに対して、気まずさとか…後ろめたさを凄く感じてる私がいる…。


今だって、まともに顔…見れなかったもん…。


なんなの?
このモヤモヤした感情…。


落ち着く気配のない気持ちに、小さなため息を零した時だった。






「そんなところで、明かりも点けないで…何してんの?」