「悠哉さん、話をする時に…どんどん顔を近付けてこないで下さい…。」
荒くなってしまった呼吸を整えながら小さく呟く。
急いで起き上がろうとしたけれど、それよりも先に悠哉さんが覆い被さってきた。
「ど、どいて下さい!これじゃあ…起き上がれません!」
モゾモゾと体を動かすと、悠哉さんは私の手を握って、ソファーに沈めた。
「なあ、陽菜…。」
身動きのとれなくなってしまった私に、悠哉さんから吐息まじりの声が零れた。
「お前にとって、アイツは何?」
「え…?」
「アイツのこと、どう思ってんの…?」
悠哉さんが私の手を少し強く握る。
ジッと見つめられて、体がピクッと跳ねた。
「どっ、どうしてそんなこと…聞くんですか?」
「知りたいから。」
即答した悠哉さんの瞳は、心なしか不安げに揺れているような気がした。


