「あっ…」
手から、カップの重みが急に無くなり、私の口から間の抜けた声が零れる。
ハッとして視線を悠哉さんの手元に向けた。
「久々にココア…飲みたくなったから、少し飲ませてもらってもいい?」
そう言うと、悠哉さんはカップを口元へと運び、ココアを飲んでしまった。
私…まだ何も返事してないのに…
ココア、飲んじゃったよ…悠哉さん。
あっという間の出来事に、私はポカンと口を開いた。
ん…?
ちょ…
ちょっと待って!?
私が飲んだ後に悠哉さんが飲んだよね…。
しかも、カップ…口をつけた場所は多分一緒…。
こ、これって…
こういうのって…
もしかして、かっ…間接キス…っていうものじゃない…?
………。
ひゃああ〜!!


