「そういえば、さっき…男の子たちに私のこと…“大切な女”って言ってたような気がしたんですけど、あれって……」
「ああ、確かに言ったよ。だって陽菜は…宏明おじさんが留守の間、守るべき大切な女だからな。」
「な、なるほど…。」
悠哉さんは、お父さんから頼まれて来たんだもんね…。
それで私のことを“大切”って言ってくれたんだ…。
そっか…。
そういう意味かぁ…。
あ、あれ?
私…なんだか残念がってる…?
他の答えを期待してたの…?
なんで?
沸き上がってきた自分の感情に戸惑う。
落ち着こうとして、ココアを一口飲み込んだ。
「でも、それだけの意味で言ったわけじゃねぇよ?」
「へ…?」
その言葉にキョトンとしていると、悠哉さんはフッと笑った。


