ふたりだけの特別な絆


今の言葉…
ど、どういうこと?


よく意味が分からなくて、ハテナマークが頭の周りをポワーンと漂う。


そんな私のおでこを悠哉さんはツンと人差し指で突いた。


「その表情、無防備すぎるから止めろって。また口開いてるし。」


「べ、別に無防備なんかじゃありません!」


またしても、口が開いていることを指摘され、恥ずかしさのあまり、悠哉さんから視線を逸らした。


分かっていても、黙っていてくれればいいのに…。


口は無意識に開いちゃっただけなんだから…。


「怒ってる陽菜も可愛いよな。」


「もう、何言ってるんですかっ!そんなことより、そろそろ離して下さいっ!」

悠哉さんの胸を両手で押して離れようとしたけれど…


「まだダメ。“そろそろ”って言うほど、時間も経過してないだろ?」


私の主張は呆気なく否定され、強く抱きしめられた。