落ち着かなくちゃ…。
平常心を取り戻すべく、深呼吸をした。
今は悠哉さんが早く元気になることだけを願おう…。
「明日は、熱…下がるといいですね…。お、おやすみなさい…悠哉さん。」
「おやすみ…。夜遅くに色々と迷惑かけてごめんな。」
悠哉さんは、目を開けて、穏やかな声と優しい眼差しを私に向けた。
真っ直ぐ見つめてくる瞳に、またしても心は反応してしまう。
落ち着くどころか、ガチガチに固まっていると、悠哉さんはフッと微笑みを浮かべる。
「今日は、本当にありがと…陽菜。」
そう言った後、悠哉さんは再び目を閉じた。


