ふたりだけの特別な絆


「さっきよりも温かくなったよ…。ありがと。もう一つ、お願いしてもいい?」


「はい!ど、どうぞ!」


ぎこちない声で返事をしながら、再びベッド脇にしゃがんだ。


もう一つのお願い、なんだろう…?


喉が渇いたから飲み物持ってきて欲しい…とか、何か食べたい…っていうお願いかな…?


勝手に頭の中で想像を巡らせていると、不意に悠哉さんの手が布団から出てきて、私の腕を掴んだ。


「えっ…悠哉さん?」


突然のことでビックリしてしまった私。


思わず瞬きを繰り返すと、悠哉さんが口を開いた。




「少しの間、陽菜の手…握っていたい…。」