あたしはもうなくすものはない。



一瞬マクラしようと思ったけど、
できなかった。

やっぱりあなたが触った
体だから。


忘れたフリしかできなかった。

町であなたと女の姿をみたときは
一人で泣いた。


でももう迷わない。



あたしはほとんど休みなしで
働き続けた。


雑誌でもたびたび
取り上げられるようになり、


京介のことがあってから
もう3ヶ月がたっていた。