けれど

何をされているかまでは分からなかった。

少し

寒くなっただけで、

さっきまでいた


あたたかい
場所と変わらない。

同じ
暗やみのままだ。



「こらこら、お前!息もしなきゃだめよ!」



彼は、自分に呼びかける声に気が付いた。



けれど


どうして


怒られているようなのか

わからない


彼は息をしていなかった

けれど

苦しくなかった。