《完》オフィスに鍵をかけて 〜キケンな部下と秘密の恋〜

“昔のオトコ”としての
表情を、二度とあたしの
前ではしてほしく
なかったのに――…。






……ギュッと手を握り
しめたまま、俯いてる
だけのあたしに。




課長はためらいつつも、
次の言葉を発した。




「だけど……心配だろ。

いつもオレを避けるように
してるし、態度だって
ぎこちないし……」




――当たり前でしょ。

別れてまだ数ヶ月だよ?



そんなに簡単に、何事も
なかったように話なんて
できるわけないじゃない。



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