《完》オフィスに鍵をかけて 〜キケンな部下と秘密の恋〜

あたしは膝の上に置いた
手にギュッと力を込めた。



言葉は出ない。




なんて言っていいのか
わかんない。





――敬語でしか話さない、
って……。


……当たり前じゃん。



だってあたし達は、
“課長”と“部下”なんだよ?




こうやって接する以外、
どうしろってゆーのよ……。






――そんなあたしの心の
声が、課長に届いたのか
どうかはわかんない。



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