今は高校三年生になったばかりの一学期。


はっきり言って、かなり楽をしていると思う――――。


でもどうすることもできない、その壁。崩す方法はわたしの心がもうちょっと強くなければいけないんだ。




どうしたら――――― ?



「聖月、もうすぐで授業が始まるよ ? 一緒いこッッ ! 」

「あぁ、うん・・・・・。」




栞里は高井君の顔を十分見つめて満足したようだ。

そんな人に夢中になれる友達。




わたしの『恋愛』という文字はいつになったらはじまるんだろう――― ?





そうは、そうというもの。

「出席取るぞ~、安藤深雪・・・・・・。」


「はい。」


「・・・・・・歌野聖月。」


「はい。」

するとクラスの中にいる男子達が「ギャハハ」と笑い始めた。

・・・・なんて清潔では無い笑い方。

「お前の名前マジ、うける~~~ッッッッ」



「顔と名前が一致してねぇッ」