Virus ―Another Story―

「……」


無視ですか。


というか、この子…明らかに私より年下よね?


私は大学1年生であり、年は19歳だ。


でも、この子は一見は大人っぽいが見る限り16〜17歳の少年だ。


なのになんで、こうも偉そうなのかしら。


本当、最近の若い子はどうなってるのよ。


…って私もそんなに年とってないけど。


「ねぇ、聞いてる?それにね、貴方明らかに私より年下でしょ?年上の人が名前聞いてるのに無視はないでしょう」


私は腕組みしながら言った。


だって、どんな状況でも腹が立つものは立つもの。


すると…


「…オレグだ」


非常に面倒臭そうにではあるがオレグと名前を名乗った。


あら。


心変わりしたのかしら?


なんだ、意外に可愛い所あるじゃない。


私はそう思いながらも、態度を変えずに答えた。


「やっと、分かったみたいね。初めからそうしていればいいのよ」


本当、最近の子は素直じゃない。


そう思っていたのが間違いだった。


「早く名乗らないと煩くて叶わないからな。それに、あいつらが集まってきては面倒だ」


……。


前言撤回。


生意気だし可愛くないわ。

私はため息をついた。