思った通り、相手のヤンキーの額がピクピク動いた……ような気がした。
「幼稚で、悪かったな。この人数を見てもそんな余裕なんてさすがだな」
「やめろよ。照れるだろ」
いや、多分誉めてねぇよ。
「……やれ」
それが合図。
リーダーらしき男の声で、数人の男たちがそいつのまわりを取り囲んだ。
紫苑の位置からは何人いるのかよくわからないが、結構いる。
それを見ても彼は余裕で、リラックスしたように立ち、リーダーらしき男を見つめている。
それを見て分かる。
人数は関係ねぇ。
1対数人。
だが、分かる。
大人数の方には勝ち目はない。
明らかに。
なぜだか分かる。
この安心感、半端ない。


