紫苑からは美羽の姿を確認するのがやっとだった。
ついでにやばいとおもった。
さっき守れる自身が無い。
と自覚したばかりなのに。
「やめろ。全部あたしから話すから。だから、今は引け。引かないなら、」
「引かないなら?」
「……力ずくで帰ってもらう」
美羽……
おまえはいったい何者なんだ?
コツコツと靴音を響かせながら、歩きだす美羽。
天竜のしたっぱたちを掻き分けて、紫苑よりも前に出る。
「おいっ!危ない」
「今はあたしにまかせて」
パーカーのフードをかぶり、下を向いたままの美羽が静かに言った。
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