しかし、少しの間、睨み合っていたら、相手が微笑んできた。 「俺はひろ、こっちは玲奈。よろしく」 名乗られたら名乗り返す。 当然の礼儀だ。 「各務紫苑だ。ここの総長やってる」 ひろと名乗った男は、さして興味も無さそうに、溜り場を見渡した。 「……まだいないみたいだね」 小さくつぶやいたのを紫苑は聞き逃さなかった。 「誰のことだ?」 それを聞いた瞬間笑いだす二人。