「美和」


「ん?」


龍矢がフォークに刺した苺を急に差し出してくる。


「口開けろ」


言われるがまま口を開けると苺が入ってきて、その苺にかぶり付く。


その瞬間、龍矢がニヤッと笑った。


うっ、なに?


クイっと顎を持ち上げられる。


ちょっと私、苺くわえてるんだけど。


龍矢の顔が近づいてきて、反対側から苺をくわえる。


「んっ・・・」


だんだん苺が減っていき、最後は唇が重なった。


「ごちそうさま」


「もう、龍矢のバカ!んっ・・・」


「お前の作ったケーキは最高だけど、それ以上に美和が欲しい」