秘密なお菓子作り~美和’s cafe へようこそ~

車に乗り込んで、龍矢の会社まで連れて行ってもらった。


「では、またお迎えに来ますので、必要な場合はご連絡ください」


「はい。ありがとうございます」


運転手さんにお礼を言って、会社に入った。


「暗いな」


会社の中は、所々に電気がついているだけで、薄暗い。


腕時計を見ると、夜の8時。


「当り前か」


きっともう限られた人しか仕事してないんだろう。


「龍矢、いるよね」


正面玄関開いてたし、きっといるはず。


そう思って、社長室のある階までエレベーターに乗った。


コンコンと音を立てて、社長室のドアを叩く。


でも、返事がない。


ドアノブに手をかけてゆっくり回すと、ドアが開いた。