お昼休みの始まるチャイムが学校中に鳴り響く。

あたしの前の席に座る女の子がくるっと振り向いて話しかけてくる。

「七海ってば、本当、羨ましいなあ。」

「・・・何がよ?」

「だって、あの遥くんの幼馴染だもん!」

「それがなによ?」

「だってカッコいいじゃん!」

「いや、性格最悪だよ、幼馴染やめれるもんならやめたいね。今すぐにでも。」

「えぇっ、じゃあ代わって~~~!!」

「はいはい、分かりましたよーっだ。じゃあ代わってくーださい!」

「あははっ」

あたしと一緒に居る女の子は鈴木 友香(すずき ともか)。

あたしの1番の友達だ。

タレ目で、ちょうど良いくらいふっくらしてて、

おっとりした雰囲気が漂う可愛らしい女の子だ。

ただ、たまにミーハーになる。


「あ!来たよ、イケメンダーリン♪」

「はあ?」

友香の指差すほうを見れば

「七海~、飯食おうぜ。」

そこにはヤツが居る。

情報その④(ヤツは、あたしにちょっかい出すために付き纏ってくる。)

「誰がダーリンよ。死んでもヤダね。」

そして向き直って友香に一言、そう言った。

「七海~?」

「もうっ、うるさいなっ!今行くっつーの!!じゃあね、友香。」

「うん、バイバイ♪」

情報その⑤(ヤツとあたしは毎日ご飯を食べに使われていない第2音楽室に行く。)