夏休みだっていうのに律儀に学校なんか来てる俺は偉いと思う 階段を下りるカツカツという音が人気のない校舎に響く 『ったくタバコなんて吸っててもいいことなんてないし!!』 凪は後ろからまだぶつくさ言っていた 「まだ言うのかよ」 ホントにしつこい性格してんな? 『体には悪いし、周りだって迷惑だわ。キスだってタバコの味がするし…』 ふーん… いいこと聞いたな… 「キスしてやろうか?」 俺は振り返って2、3段後ろを歩いていた凪に向き直った 予想通り凪は不愉快そうに眉を寄せていた