ご主人様の魔法




もしかして、いないのかな?


あたしは確認のためにドアを開けた。


すると陸は、耳にイヤホンをつけて勉強していた。


さすが特別クラスの人は違うなぁ。


感心しながら陸に近づいて肩を叩く。


「陸、聞こえる?」

「ん?」

――ドキッ


振り向いた陸は眼鏡をかけていた。


あたしの心臓がうるさく鳴り出した。


「どうした?」