「とりあえず、お茶でも入れるからさ。お湯沸かすのってこっちだっけ?」


と、恵理夜の横を通り抜けてベランダの方へ行く。


「違ったわー」


と、いいながらベランダの鍵を閉めて給湯室へ行くため再び恵理夜の前を通る。

その瞬間、恵理夜は我慢できなくなったのか、ついに嗚咽を漏らし始めた。


「もー、普段は強気なのに、反則だって……」


夏樹は、その腕の中に恵理夜を閉じ込めた。

あやすようにぎゅう、と力を入れて抱きしめる。


「よしよし。何があったか言ってみ?」


その腕の中で、恵理夜は一つの確信に至った。