執事と共に謎解きを。

「まずは、ヤマザキ様だよな。ヤマザキ様はシラヤナギ様がキライだし」

「どうしてそう思うのかしら」

「シラヤナギ様って、若くしてもう組の頭脳だろ。そりゃ同じ弁護士として年長者が良く思う分けないわな」

「レミコさんも言ってたわね」

「レポート流出させて、失脚を狙うって腹じゃないの」

「なるほどね」


さらさらと、恵理夜は要点をまとめて書いていく。


「でー次は、イチジョウ医師?」


そして新たな紙にイチジョウの名前を書く。


「一応、ここお抱えの医師だよな。あれ、たしかイチジョウ医師はお嬢さんたちの主治医でもあるんだよな」

「そう。薬はあの人から処方していただいてるわ」

「ってことは《Dレポート》作ったのはイチジョウ医師だよな」

「そう。それからもう一人、ヒジリ博士。叔父様のご友人でもあった方」

「ヒジリ博士……?」


一瞬、夏樹からただならぬ衝撃を受けているのを感じた。