「光、今のは・・・」


「本当は不器用で無垢で笑うと可愛い奴なのにさ、他人には恥ずかしいところを見られたくなくて、何でも完璧にやろうとするんだ。」


「それって・・・」


「確かに俺の妹は何をとっても凄かった。それに可愛いくて、近所でも評判だったよ。」


「光・・・」


「でもさ、そればっかりじゃ息が詰まると思うんだ、俺は。」


「・・・」


違う、そうじゃない。


今なら分かる私にも。


本当は、光の妹は・・・


兄に必要としてもらいたかったんだ・・・


何でも出来る子なら、きっと自分を必要としてくれるって。