「…瑠。
私、どうすれば…。」
すがるように瑠を見る。
「………お前、幽霊なんだから、なんも出来ねーよ。」
言っといて難だけど、と付け足しながら、目を逸す瑠。
まぁ…それもそうか。
私は改めて蒼ちゃんを見る。
私が死んでから、蒼ちゃんには彼女はおろか好きな人すら出来てない。
元来モテる男だから、数えらんないくらい告白はされている。
でも全部、断ってた。
それがまた、嬉しかったんだけど、でも。
やっぱりどこか、辛い。
「まぁ…今は、見守ってやればいいよ。」
瑠は私を慰めるように肩をポンと叩いた。
「うん……。」
蒼ちゃん。
蒼ちゃんに忘れられるのは、悲しいけど。
蒼ちゃんを幸せに出来ない事実も、辛いね。



