「……ったく、なんなの、水城先生は!!」
「なんなのはあんたよこの馬鹿!!」
私は思い切り睨んでやった。
まぁ、当然見えてないみたいだけど。
あれから10年。ついに蒼ちゃんも30歳になろうとする年に、蒼ちゃんと同僚になったこの女はやってきた。
「あんたみたいな嫌われ先生、蒼ちゃんみたいになれるわけないじゃん!!」
私は聞こえないことをいいことに、思う存分この女を罵った。
「……こえー。
女の嫉妬心、こえー。」
瑠がニヤニヤしながらそう言って傍観している。
瑠は私になれたのか、無理につっ掛かったりせずに、傍観することが多い。



