リオナスは固い構えを一度解き、大剣を右手で持つとそのまま自分の右肩の上に剣を乗せ、左手をだらりと下げながら左半身を前に突き出す様な体勢を取る。
斜に構えている様な体勢で、型にはまった体勢ではない。だがその体制のまま鋭く一気にセヴィル将軍に踏み込むと、回転力を利用し遠心力をつけながら横に切り払う。
その一撃をしっかりと長剣で防御したセヴィル将軍だったのだが、その衝撃の強さで後方に吹っ飛ぶ事になる。
尻餅こそ着かなかったものの、驚きの表情を浮かべながら追い討ちをかけないリオナスを眺めるセヴィル将軍。
セヴィル将軍は、借りは返したと言わんばかりの表情を浮かべるリオナスを見て、本日初めての笑みを見せた。
「借りは即返すってか。リオナスも強気だねぇ」
「全く可愛くない17歳だ。俺が17歳の時は、もっと謙虚だったぜ」
アスラは腕を組みながら先にそう言うと、ムーアは凄まじい速さでペンを走らせながら相も変わらずの軽口を叩く。どうやら完成の絵が頭に浮かんだようで、大雑把な下書きを殴り書きで書き上げていく。
ヒューゴはこの大雑把な絵が、どうやってあんな繊細な絵に変わるのかが不思議でしょうがなかったが、あえて口には出さない。
「セヴィル将軍に本気を出させたいんだろう。一騎当千の剣技を封じた状態のセヴィル将軍とやりあっても仕方がないってな…俺でもリオナスと同じ事をする」
ここからが本番だぞリオナス。絶対に引くな…。
二人は互いに小手調べが終わったようで、本格的に斬り合いを始めた。
当初の思惑とは外れ、セヴィル将軍はリオナスの間合いまで踏み込み、刀を振っていた。リオナスもそれを感じながらも応戦し、互いに一歩も引かない攻防を繰り広げる。
リオナスは、残像が見えるぐらいの剣速を誇るセヴィル将軍の刀を丁寧に受け流しつつ、大剣の長所である重圧な威力を秘める一撃で応戦する。
互いに実力は拮抗していた。周りで見ている者も呼吸を忘れたかのように身動き一つせず、目の前で繰り広げられる上級騎士の紙一重の攻防に高揚感を感じながら見ている。
斜に構えている様な体勢で、型にはまった体勢ではない。だがその体制のまま鋭く一気にセヴィル将軍に踏み込むと、回転力を利用し遠心力をつけながら横に切り払う。
その一撃をしっかりと長剣で防御したセヴィル将軍だったのだが、その衝撃の強さで後方に吹っ飛ぶ事になる。
尻餅こそ着かなかったものの、驚きの表情を浮かべながら追い討ちをかけないリオナスを眺めるセヴィル将軍。
セヴィル将軍は、借りは返したと言わんばかりの表情を浮かべるリオナスを見て、本日初めての笑みを見せた。
「借りは即返すってか。リオナスも強気だねぇ」
「全く可愛くない17歳だ。俺が17歳の時は、もっと謙虚だったぜ」
アスラは腕を組みながら先にそう言うと、ムーアは凄まじい速さでペンを走らせながら相も変わらずの軽口を叩く。どうやら完成の絵が頭に浮かんだようで、大雑把な下書きを殴り書きで書き上げていく。
ヒューゴはこの大雑把な絵が、どうやってあんな繊細な絵に変わるのかが不思議でしょうがなかったが、あえて口には出さない。
「セヴィル将軍に本気を出させたいんだろう。一騎当千の剣技を封じた状態のセヴィル将軍とやりあっても仕方がないってな…俺でもリオナスと同じ事をする」
ここからが本番だぞリオナス。絶対に引くな…。
二人は互いに小手調べが終わったようで、本格的に斬り合いを始めた。
当初の思惑とは外れ、セヴィル将軍はリオナスの間合いまで踏み込み、刀を振っていた。リオナスもそれを感じながらも応戦し、互いに一歩も引かない攻防を繰り広げる。
リオナスは、残像が見えるぐらいの剣速を誇るセヴィル将軍の刀を丁寧に受け流しつつ、大剣の長所である重圧な威力を秘める一撃で応戦する。
互いに実力は拮抗していた。周りで見ている者も呼吸を忘れたかのように身動き一つせず、目の前で繰り広げられる上級騎士の紙一重の攻防に高揚感を感じながら見ている。


