みずぼらしい恰好をした男はそのまま町を出ると、街道を徒歩でひたすら進んでいく。馬に乗るわけでもなく、馬車を利用するでもなく徒歩で移動する。
当然夜道も徒歩で移動する事になる。エストール王国領地と言えども、街道を堂々と歩いて行く者などまず居ない。
なぜなら危険が付き纏うからだ。護衛を付けて歩くならまだしも、武器の一つも持たずに歩くなど…。
殺して下さいと言っている様なものなのだ。
案の定、月夜が辺りを支配する頃になると、誰もが危惧するであろう出来事が起きた。
街道から外れた道からぞろぞろと武器を携えた身なりの悪い盗賊の様な者達が現れたのだ。身なりだけで言えばこの男も負けてはいないが、武器を携えてなく、それでいて表情を隠すようにフードを被っている分、不気味さだけは人一倍醸し出している。
特に気にした様子もなく無視を決め込み、街道を歩く男だが、進む方向に回り込まれた所で足を止めた。
「何用ですかな?」
「要件は一つだけだ。身なりの悪いお前でも、旅をするには路銀が不可欠。それを頂きたく思いこの場に来たわけだ」
丁寧に話す男だが、表情は笑みを携えて余裕といった様子だ。人数も揃え、武器を携えているだけに自分たちが優位に居るという状況を疑う余地はない。
と考えるのが普通である。
「悪いが路銀は持ち合わせていない。何分急ぎの用事があるもんで、用意する時間がなかったのだ。持っていればくれてやっても良かったのだが…そういう訳だから許せ」
男はそのままその場を後にしようとしたのだが、当然この盗賊共がそれを許すわけがなかった。
「そんな言い訳が通じるとでも思っているのかお前。死にたくなかったらさっさと有り金をここに出しな」
盗賊達は持っていた武器を一斉に構え、男を威嚇しだす。その様子を見た男は対して怯えた様子もなく様子を伺いながらボケっと立っている。
当然夜道も徒歩で移動する事になる。エストール王国領地と言えども、街道を堂々と歩いて行く者などまず居ない。
なぜなら危険が付き纏うからだ。護衛を付けて歩くならまだしも、武器の一つも持たずに歩くなど…。
殺して下さいと言っている様なものなのだ。
案の定、月夜が辺りを支配する頃になると、誰もが危惧するであろう出来事が起きた。
街道から外れた道からぞろぞろと武器を携えた身なりの悪い盗賊の様な者達が現れたのだ。身なりだけで言えばこの男も負けてはいないが、武器を携えてなく、それでいて表情を隠すようにフードを被っている分、不気味さだけは人一倍醸し出している。
特に気にした様子もなく無視を決め込み、街道を歩く男だが、進む方向に回り込まれた所で足を止めた。
「何用ですかな?」
「要件は一つだけだ。身なりの悪いお前でも、旅をするには路銀が不可欠。それを頂きたく思いこの場に来たわけだ」
丁寧に話す男だが、表情は笑みを携えて余裕といった様子だ。人数も揃え、武器を携えているだけに自分たちが優位に居るという状況を疑う余地はない。
と考えるのが普通である。
「悪いが路銀は持ち合わせていない。何分急ぎの用事があるもんで、用意する時間がなかったのだ。持っていればくれてやっても良かったのだが…そういう訳だから許せ」
男はそのままその場を後にしようとしたのだが、当然この盗賊共がそれを許すわけがなかった。
「そんな言い訳が通じるとでも思っているのかお前。死にたくなかったらさっさと有り金をここに出しな」
盗賊達は持っていた武器を一斉に構え、男を威嚇しだす。その様子を見た男は対して怯えた様子もなく様子を伺いながらボケっと立っている。


