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「長くなりましたが、これが私と隼人のすべてです。

そして隼人がいない今、私は奥村の家族と暮らしています。」


話し終えると、辺りはもう薄暗くなっていた。



「華月…ありがとう

あいつはきっと、天国からお前のこと見守ってるよ。」



東堂先生は泣くのをこらえていたのか、声が震えていた。


そんな姿を見ていたら華月も泣いてしまいそうになったが

ネックレスの指輪に触れ、泣くまいと涙をこらえた。



「先生…ありがとうございます。
私が立ち直れたのは先生が支えてくれたからです


私はあのとき生きる気力も失って何度も隼人のもとへ行こうとした。

でも先生のおかげでここまで立ち直れたんです。

ほんとうにありがとうございます。」



華月は東堂に深く頭を下げた。