【琥珀Side】

「ごほっ……けほ…」

あーー!
やってしまったーー!

大地の調子が良くなると同時にあたしは風邪をひいてしまったのだ……。

「琥珀、大丈夫か?」
「う、ん。なんとか…だ、いじょうぶ…。」
「とても大丈夫そうには見えないんだが…。」
「う……。」
「待ってろ。粥作って来っから。あ、それともなんか食いたいもんあるか?」
「……お粥がいい。大根おろしが入ってるやつ……葱は入れないでね?」
「ん。了解。んじゃ大人しく寝てろよ?」
「んーー…。おやすみ…。」

大地が部屋をあとにした後、睡魔があたしを襲う。大地の言うとおり寝ることにした。


―――――……

琥珀…

琥珀……

琥珀………

「琥珀、粥作ってきたから起きろ。」
「…ん…。…?」
「粥。作ってきた。」

虚ろな瞳で大地を見る。

「……………起きる。」
「当たり前だ。」
「………。」

……どこまでも態度でかいな。感心すら覚えるよ。

と、大地を見ていたら

「ん?なに?“あーん”してほしいの?」
「……んなわけねぇだろ。」

あー今思いっきり、冷静に突っ込んじゃった……。

「まーまー、遠慮すんなよ。なっ?」