今、まじでビビった。

俺は一歩も動けず、声の主を目で探す。

「こんばんわ」

「うわっ!」

突然目の前に現れたのは
声の主。
体格がよく、スーツに真っ黒なジャケットを羽織り、マジシャンのような帽子を深くかぶり
少し猫背のおっさんだった。

俺は寿命が30分くらい縮んだと思う。
かなりびびった。

「な、なんですか?」

店があったのは道に入って少しだけで、後は電柱の明かりのみが続いてるこの場所でいらっしゃっいませは変だろう。

「お客様をお待ちしていました。」

俺はすかさずおっさんに問う。
「おっさん、店なんてどこにあるんだよ?」