俺はその狭苦しい道に吸い込まれるように進行方向を変えた。

流行っている気配なんてとうてい無い
汚い居酒屋、キャバクラに客を持って行かれ今にも潰れそうなラウンジ。

あちこち野良猫だらけ。

本当にここは眠らない街の一角なのか?と目を疑った。

でも引き返すことなく
俺は奥へ奥へ吸い込まれて行く。

どのくらい進んだのかわからないくらい薄ぐらい道。

「お待ちしておりました。」