先輩には好きな人がいるって言っていたし、あたしなんかじゃきっと敵わない。
でも、先輩が好き。
夏休みの間ずっと会えないなんて…そんなのイヤだ。
先輩が罪悪感であたしを迎えにきてくれているのは分かっている。
気にしてくれているのも全部あの事件のことで責任を感じているからだ。
ちゃんと解っている。
だから、自惚れるつもりはない。
でも、せめて先輩が誘ってくれた時だけでも会いたいと思うのはいけないことなのかな?
『優華…あんた先輩のこと本気なの?』
「…うん、そうみたい。あたしも今、自分の気持ちに気付いた。」
『そっか…。まあ、優華が決めた事ならあたしがどうこう言えないしね。
優華が孝宏先輩を好きなら両想いじゃない。悔しいけど応援してあげるわよ』
『ああむかつく~』と言いながら、携帯の向こうで大声で騒ぐ声を聞きながら、あたしはぼんやりと麻里亜の言葉を反芻していた。
先輩と両想い?
それは違うよ。
先輩の好きなのは、初恋の幼馴染なんだよ。
――今はその娘に気付いて欲しいというよりも、好きになって欲しいって気持ちが強いね。やっと再会できたのに、その娘は俺の事忘れてしまっていて、全然思い出そうとしないんだ。――
先輩の言葉を思い出して胸が少し痛んだ。
でも、先輩が好き。
夏休みの間ずっと会えないなんて…そんなのイヤだ。
先輩が罪悪感であたしを迎えにきてくれているのは分かっている。
気にしてくれているのも全部あの事件のことで責任を感じているからだ。
ちゃんと解っている。
だから、自惚れるつもりはない。
でも、せめて先輩が誘ってくれた時だけでも会いたいと思うのはいけないことなのかな?
『優華…あんた先輩のこと本気なの?』
「…うん、そうみたい。あたしも今、自分の気持ちに気付いた。」
『そっか…。まあ、優華が決めた事ならあたしがどうこう言えないしね。
優華が孝宏先輩を好きなら両想いじゃない。悔しいけど応援してあげるわよ』
『ああむかつく~』と言いながら、携帯の向こうで大声で騒ぐ声を聞きながら、あたしはぼんやりと麻里亜の言葉を反芻していた。
先輩と両想い?
それは違うよ。
先輩の好きなのは、初恋の幼馴染なんだよ。
――今はその娘に気付いて欲しいというよりも、好きになって欲しいって気持ちが強いね。やっと再会できたのに、その娘は俺の事忘れてしまっていて、全然思い出そうとしないんだ。――
先輩の言葉を思い出して胸が少し痛んだ。



