【長編】FOUR SEASONS

只ならぬ雰囲気に、心が凍りつく。

孝宏に何かあったのでは?
と不安が胸を覆いつくしていく。


看護婦さんが孝宏のお母さんに何か話し掛けているのを、固唾を呑んで見守る。

すると突然、おばさんはあたしを元気づけようとしてくれた、先ほどの人物とはまるで別人のように、激しく動揺して泣き崩れた。


何?

何があったの?


「看護婦さん、孝宏に何かあったんですか?」

「血液が足りないんです。患者さんはRhマイナスのB型で…。」

「RhマイナスのB型?おばさんは違うの?」

「孝宏の父親がRhマイナスだったのよ。
私は違うの。ああ、どうしたらいいの。
血液が足りないなんて…。」


こんな事って…