【長編】FOUR SEASONS

幼なじみの彼女の代わりなんて嫌だ。

あたしだけを愛してくれる人でないと嫌だ


「信じられません。先輩の言葉。あたし、失礼します」


それだけ言って逃げるように先輩のもとを去るのがやっとだった。

涙を先輩に見られたくなくて…

先輩にあたしの想いを知られたくなくて…


『優華…好きだ。俺だけを見て…』

『俺はおまえに惚れている。おまえが好きだ』


何度も何度も先輩の言葉が頭の中に響いて消えてくれない。


素直に好きと言えたら良かったのに…


どうしても言えなかった。


先輩の幼なじみの影がちらついて


どうしても素直に喜べなかった。