「クスッ、大丈夫。俺フィルター吸っちゃっただけ。バカだよな」 自分でも驚くくらい、優しい声をしていた。 包み込むような優しい目でその綺麗な瞳を見ていたいと思ったのかもしれない。 「そっか」 彼女は安堵のため息と一緒にニッと顔の筋肉を緩ませた。 歳は、高校生くらいだろうか。 いや、中学生か? どちらにしても少女と女の中間くらいか。 「だけどタバコ、よくないよ」