風にきられながら あたしは幸せだなぁ。 って思った。 好きになったからって、 自分を出さないことに罪悪感があるからって 相手を騙したことにはならないだろうかと怯えてたって いくらなんでも 倉庫の場所をたず尋ねて、 追っ掛けてきて告白するような奴を ちゃんと大事にしてくれる人が居てよかった。 おかしな価値観と おかしな物の見方をするあたしを 礼が受け入れてくれてよかった。 あたし、幸せだなぁ。 礼の袖を掴んで、見られないように前を向いて泣いた。