倉庫裏のバイクにあたしを下ろして、礼は何も言わずに優しく狂ったように泣くあたしを抱きしめた。 そして、優しくキスをおとす。 「ん……」 泣いたせいで鼻がつまって、息が出来ない。 礼の顔は唇から、頬、額、肩、首、胸、そしてまた唇に戻る。 「俺が、負けるわけねぇんだよ」 優しくて、意地悪な顔をする礼に自分から礼の頬にキスをした。 「やめろよ」 「なんで?」 「ここで襲ってもいいの?」 「えっ、だ、ダメ。ってかダメに決まってるよ、ここ倉庫の裏じゃん」 「じゃあ、病院行くまで触らないで?」