「っていうか、この部屋すごいね」
心配を紛らわそうとするあたしの言葉に、笑顔で答える藍ちゃんは精神的にあたしより大人なんじゃないだろうか。
「そう?これは使わなくなった倉庫に無理矢理、前代が作った部屋なんだ」
「そうなんだ、みんなは使わないの」
「外の奴は幹部以下だから」
サラっとビックリ発言をせる藍ちゃん。
「幹部と総長しか入れないってこと?」
「うん」
「藍ちゃん、幹部?」
失礼かもしれないことを口にするあたし。
だけど外の強そうな男達を差し置いて藍ちゃんっていうのは少しないなって思う。
ってか絶対ない。
「そうだし」
ちょっとむくれる藍ちゃんは、一体何がスゴイんだろ?
やっぱり策略建て?
頭脳で勝負?
なら納得。


