「きっと、礼か春斗か、どっちがこの関東の連合を制するか試してるんだよ」
「なんで」
「さぁ」
美葉、俺、春斗。
よく三人で笑ったあの頃を忘れなきゃいけなねぇな。
所謂、俺らは幼なじみだ。
幼稚園より前からの。
だから大切に想うキモチなんかとうに通り越して"家族"や"兄弟”同然だった。
「なぁ、お前は俺を恨むか?」
「……恨まない」
何言ってんだって思ったかもしれない。
俺もよくわからなかった。
色んな意味が混ざりすぎて。
春斗と戦う俺を恨むか?
美葉は守った春斗のプライドを、潰しにいく俺を恨むか?
弟を1番に出来ない俺を恨むか?
美葉の思いを踏まない俺を恨むか?


