「お前の悪い癖。辛い話しをするときも無理して笑う」 「…ふっ……え」 優しいから、もうとっくに昔の話なんて大して辛くもなくなってるのに、ただの思い出になってるのに 礼が優しいから あたしは泣ける。 「とうとう、あたしが小学5年生になる頃には、お母さんとお父さんは無断欠席が多くて、会社をクビになった。……お姉ちゃんは今まで通り優しいお姉ちゃんなのに、なにも変わらないはずなのに、親は許さなかった、お姉ちゃんが自分達の思い通りの自慢の娘じゃなくなることを」