「会いたかった〜?」 わざわざ整わせたみたいに綺麗な顔の剣二は俺を挑発するように笑う。 「へへへ、剣二くん、藍ちゃん、お疲れ様」 「春花、なんかまた痩せたっ」 「藍ちゃんまたチョコ?」 「チョコはあげないよ」 「分かってるよ」 笑う春花は周りも笑顔にする力があるのかもしれない。 前に春花は自分の笑顔を汚い作りものといったけど ちゃんと周りを騙してるなら 周りは幸せだし 騙すことが必ずしも悪い訳じゃない気がした。 今は自然の笑みなのかもしれないけど また少し、春花が好きになった。