「…チェック…メイト」

剣二もボロボロなのは同じ。

剣二は必ずこの俺の嫌いな現実の時間にこの一言を放つ。

俺少しだけ、闇に浸かっても

仲間がいるならいいかなって思える。

今日はサイレント音が聞こえることはない。

このバーの地下倉庫で喧嘩するのはそういうことだ。

警察が来なければ

手助けや他人も来ない。

そういう勝負なんだ。

「帰んぞ」

この低い一言で

普段ならみんな無理して起き上がる。

でももう無理したから

もうそんな体力なくて

結局立ったのは

剣二と藍と俺だけ。