春斗は所謂、スポーツマンというのか
とにかく春斗は野球に熱心な奴だった。
その野球で、強い高校に入るために勉強してるらしかった。
なんでも努力して、とにかく負けず嫌いだった。
「礼くんっ」
それでも俺は春斗に勝てることがあった。
喧嘩と女だ。
春斗もそりゃあもうモテる。
靴箱に入る春斗へのチョコレートは十数個もあった。
多分、直接貰うことも多いと思う。
それでも、俺の、ハデな色で塗った靴箱には、
春斗の倍くらい入っていた。
「どうしたの」
「これ、受け取って?」
クラスで1番モテる女の子。
中学生なのに、大人のようにスラッとした脚はモデルのようでもあった。


