剣二が俺の隣につき、春斗以外の奴が近付くのを阻止して、俺と春斗はただ二人、向かいあった。 「雑魚は来んじゃねぇ」 剣二の長い足に蹴られる奴の喚き声が一番近い声だった。 俺と春斗は何も喋らず、殴り合っていた。 強さは多分五分五分。 本当に春斗は強くなっていた。 春斗は、誰の為に強くなったんだろう。