「ふぅ…」 窒息死しそうだったと、目で訴えると礼は、くるりと背中を向けた。 「な、何?あたしなんかした?」 あたし何もしてないし っていうか散々殺されかけたのあたしじゃん。 立場逆じゃん。 「別に怒ってないけど、こっち見んな」 「怒ってるじゃん」 こっち見んなって 今更なに? なんか悲しくなってきた。 好きな人に言われると悲しくなる。 「…ふ…礼に振られた」 頬を伝う涙を拭いながら言う。 だって嫌われたってことは振られたんでしょ? 「はあ?お前は頭大丈夫かよ」