「な、名前でいいわけ?」 「はい」 するとふふっと笑いながら男性は「瀬田」と言った。 「瀬田遥斗。23歳。一応大学院生」 大学院生?? 言われてみれば、肌も綺麗で、目の下にはくまがあるけれど、若々しい。 黒い髪は店内のライトに照らされて、きらきらしている。 「私のことは、どこまでご存知ですか」