Natural

美『うん、ごめんね、ありがとう。』

そう言って歩き出し大きな通りで雨に濡れないよう小走りでタクシーに乗った。

話を聞くとつよしの家は隣町の中学で車でだと５分くらいしか変わらない距離だった。

そして聞いた。

美『今日、オフ会ほんとは来る気なかったの？』

つ『んー、そうだね。なんか出会い系みたいな気がしてさ。』

美『出会い系・・ま、確かに・・』

美紗子はちょっとだけそんな風に思われていたオフ会に出席したことが恥ずかしくなった。

つ『行く気はなかったけどでも来てよかったかも。楽しかったし。』

美『だ、だよね！！わたしもほんと勉強のために来たのに楽しくって。』

つ『勉強って。こういうのもありだね。』

ちょっと笑いながらそうつよしが言った。

美『またくる？』

つ『んー、用事なかったらね。みさこちゃんは？』

美『わたしも用事なかったら。』

つ『あー、それならさ、番号とか聞いていい？』

つよしが気まずそうによそ見しながら言ってきた。

美『それならさって（笑）うん赤外線できる？』

つ『おう、じゃ俺送る。』

そういって２人は番号交換した。