「静香、今日はこのまま泊まりだろ?明日10時、第一会議室に来い。編集長から話があるから」 そう言って、俺の返事を待つこともなく静かに扉が閉められた。 ひとりになったのを確認して、ようやく一息つく。 梅雨を待つ少し湿り気のある生暖かい風が頬を撫でるのに、そっと瞳を閉じた。