「寂しくなった」 ぽつりと、独り言のようにそう言った。 それきり、ナナはいつものナナに戻り、一緒にお風呂へ入ろうというのに黙って頷いた。 「おめでとう、シュウ」 わたしの頭にアヒルのオモチャを乗せながら、ナナがにこりと笑う。わたしは、ナナと一緒にいて初めて苦しいと思った。 息が出来ないのとは違う。 もっと、心臓が潰されるような激しい何か。けれど、その正体を、結局いまとなっては知る術もない。